「急に痛くなった」としても、日頃からの負担が重なり、痛みを発症する場合があります。当治療院には、肩こり、五十肩、腰痛、膝関節痛などが慢性化してこじれ、複数の症状が絡み合った病態を訴える患者さんが多く来院されます。また、痛みが長期にわたり続くことで、更年期や自律神経の症状も現れる方がおいでになります。

運動器疾患の特徴として、動かすと痛い、動きづらい、伸びにくい、曲がりにくいなど「動き」に関連しています。関節の機能を改善し、動きが楽になった結果として、痛みやコリなど症状が緩和します。肩甲骨-肩関節、骨盤-膝関節は、脊柱と協調して働いています。その部位の慢性化した症状に、ゆるやかな関節操作(モビライゼーション)は、とくに効果が期待できます。

交感神経は、脊柱の両側面を一対の交感神経幹となって走行しています。副交感神経は、脳神経に含まれて上部頚椎あたりを走行したり、仙骨部から出て臓器を支配したりします。むち打ちの後遺症、頑固な肩こりのなかには、脊柱の歪み・機能障害が自律神経の働きを乱し、症状を複雑にしていることがあります。そのような症状にも、脊柱への治療刺激は効能が高いと思われます。

内臓が不調になると、神経支配を同じくする背腰部にコリや圧痛といった反応として現れ、その緊張は、やがて脊柱に歪みをつくります。内臓に由来する脊柱高位の歪みに、操作・矯正刺激を施すことで、随伴症状はもちろんのこと、原因となる病態にも良い効果が波及されます。なかでも骨盤-仙骨部には、骨盤内臓器の反応がよく現れ、女性の症状に有効な治療点がたくさんあります。