いわゆる肩こり

原因 症状の理解


Treatment description

筋膜の変化とコリ

筋肉は、バランスよく緊張(収縮)したり弛緩したりしながら働いています。この筋肉を包んでいる筋膜は、コラーゲン線維のメッシュ構造をしています。そのため、筋肉の動きに合わせて伸びたり縮んだりすることができます。

ところが、筋肉の緊張が異常に亢進した状態が持続すると、自分で筋肉の緊張をゆるめたりリラックスしたりできなくなります。そして、収縮して固くなった筋肉は、血液循環が阻害され、内部に疼痛物質や疲労物質がたまります。さらに、その物質が刺激となり、ますます筋肉の緊張度が増悪するという痛みの悪循環が形成されます。

痛みの悪循環が形成され、筋肉が疲労するなかで、筋膜のメッシュ構造にも粗くなったり密になったりする部分が生じてきます。このような筋膜の変化が、押圧すると痛いコリとして触れることができるようになります。


コリの自覚と他覚

首肩の筋肉のコリと「いわゆる肩こり」は、同一ではありません。首肩がガチガチにこっていても、肩こりを感じていない人がいます。逆に、首肩がやわらかい人でも、強い肩こりに苦しむ人がいます。

他人が触れる筋肉のコリと、肩こりという自覚は一致しません。いわゆる肩こりとは、筋肉の過剰な緊張が持続した結果として、コリという刺激に対して、とても過敏になった状態といえます。

首肩の筋肉を支配している神経の過剰な緊張度にこそ、慢性化した肩こりをつくる根本にある原因なのです。そのため、いくら筋肉のコリをもみほぐしても、神経の過剰な緊張度が持続しているから、すぐにコリ感がもどるのです。


多岐にわたるコリの要因

1.肩の筋肉を酷使する、同じ姿勢をつづける、手先の細かな作業

2.精神的なストレス、

3.心臓病、高血圧、肝臓障害、胃腸障害、肺の病気

4.眼精疲労

5.顎関節症(噛み合せの悪さ)

6.耳鳴り、めまい、蓄膿症

7.生理にともなう痛み、など


広範囲で複合的なコリ

肩こりが慢性化すると、不快なコリや鈍い痛みだけでなく、複数の症状が絡み合うようになります。最初は単純な筋肉のコリでも、時間の経過とともに慢性化するなかで、頭痛、シビレ、吐き気、だるさ、冷えなどが随伴する複合症状に変化していきます。

また、肩こりのコリ感は、肩だけに限局して生じるものではありません。首から肩、前胸部、肩甲骨周辺、腕にかけて、広範囲に不快なコリや鈍い痛みを感じます。

肩こりは、広範囲で複合的な症状が現れます。ただし、いわゆる肩こりとは、頭痛を伴わない肩こりと理解します。頭痛を伴う肩こりは、緊張型頭痛や片頭痛を参照ください。

頭痛を伴わない肩こりは、コリがつくられる部位から、3つのパターンに分けて症状を理解することができます。

1.後頸部から肩上部のコリ

後頭部から後頸部の筋肉が、持続的に緊張すると後頭神経が絞めつけられます。頭痛もちでなくても、いつとはなしに重石が頭にのっているような不快感をもつ人が、その症状を肩こりと表現することがあります。

悪い姿勢は、重い頭を支えている首肩の筋肉に大きな負担をかけます。その負担が過剰な緊張となり、血液循環を阻害して痛みをつくり、筋膜をよじれさせてコリを形成していきます。とくに頭部前傾姿勢は、僧帽筋や肩甲挙筋に伸張刺激を与えて、はっきりと触知できる肩こりをつくります。

首肩のコリによって頸椎の可動性が悪くなると、首を動かすごとに頸椎の関節から侵害刺激が生じます。さらに、首を動かす角度で神経根が圧迫刺激を受けると、腕や指先に痛みやシビレが放散するようになります。

2.前頸部から鎖骨部のコリ

頭部前傾姿勢は、胸鎖乳突筋や斜角筋に圧迫刺激を加えてコリをつくります。これら首の前面にある筋肉の間隙を、上肢につながる神経(腕神経叢)と血管(鎖骨下動脈・静脈)が通っています

また、脊柱の両側には、交感神経節が集まった神経幹が走行しています。頸部には、上・中・下の頸神経節があり、頭頸部の血管、汗腺、立毛筋、涙腺、唾液腺、心臓、肺などを支配しています。

首の前面にある筋肉のコリが慢性化すると、肩のコリ感や痛みだけでなく、神経血管症状として上肢のだるさ、手指先の冷感、痺れが生じます。さらに、自律神経の働きも乱すようになると、めまい、吐き気、全身の倦怠感など多彩な症状が現れます。

3.肩甲間部のコリ

肩こりには、「背中がはる」という症状が含まれるときがあります。この背中のはり感には、腕がまっすぐに上がらないとか、肩甲骨を動かすとゴリゴリするというように、肩関節‐肩甲骨の動きの悪さが伴います。

上肢を挙上するとき、付随して肩甲骨が回旋する連動現象を肩甲上腕リズムといいます。上腕骨の動きに対して肩甲骨の動きが2:1という一定の割合で動いています。腕は180°上にあげることができます。このとき120°が肩関節の動き、60°が肩甲骨(胸鎖関節、肩鎖関節)の動きとなります。

頸椎と上肢帯(鎖骨‐肩甲骨)は、協調しながら運動しています。後頸部から背部につくられた筋肉のコリは、肩甲骨の運動を制限します。前頸部につくられた筋肉のコリは、鎖骨(肩鎖関節‐胸鎖関節)の動きを悪くして、肩甲骨の可動性を低下させます。


ご注意

肩こりと簡単に考えてはいけません。肩こりをつくる原因として、思わぬ病気が隠れているかもしれません。次のような肩こりは、当治療院での施術が不適応かもしれません。施術の適応は「注意すべき症状として」を参照ください。

1.安静にしていても辛い肩こり

2.夜も眠れないほどの肩こり

3.日ごとに症状がひどくなっている肩こり




脊柱矯正・鍼療法

ほんがわ治療院

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