女性の頭痛・施術方針

女性の頭痛とは

女性は、なで肩や首の筋肉が細いことが多く、不良姿勢による筋肉への負担が男性よりも大きくなります。また、男性に比べて熱を生産する筋肉量が少ない女性の方が、より冷えを感じやすいとされます。しかし、女性の頭痛が男性と大きく違う点は、生理の影響を受けているところです。

ライオン株式会社による「20〜40代女性の生理と頭痛に関する意識調査」では、この年代の女性が1年を通じて感じている不調の1位が「肩や首がこる」50%、2位が「手足が冷える」35%、3位が「頭痛」32%とあります。すなわち、女性の頭痛は「生理、首肩こり、冷え性」がセットになっています。

女性の頭痛とホルモンに関連する詳細は、「女性の頭痛・原因症状」および「片頭痛」を参照ください。


施術の方針

カイロプラクティックの治効理論には、片頭痛はホルモンの異常が原因であり、脊柱の交感神経領域に問題が隠れていることが多いという理解があります。長期にわたる交感神経系の歪みや固着は、体内の化学ホルモンに悪影響を与えて症状を治り難くするとされます。

施術は、片頭痛と同様に、首肩こりを緩和することを中心に操作・矯正をおこないます。ただし、ガンステッドD.C.による片頭痛への治効理論をもとに、脊柱の交感神経領域(C6‐L5)へ集中して矯正刺激を施します。

交感神経領域(C6‐L5)のなかでも、生理、首肩こり、冷え性がセットになっている女性の頭痛には、以下を責任高位として施術をおこないます。

1.生理に関連する部位、L1‐L2

2.首肩こりに関連する部位、C6‐T3

3.ストレスに関連する部位、T8‐T12

女性の頭痛の場合、首肩こりに関連する部位(C6‐T3)だけでなく、とくに生理に関連する部位(L1‐L2)に現れた歪み、固着、圧痛を重視します。


1.生理に関連する部位、L1‐L2

片頭痛のとき、腰部の圧迫感を取るような手技が有効です。とくに、エストロゲンに関連する責任高位として、L1‐L2への矯正刺激を重視します。

L1‐L2を中心として、歪みや固着を整える方向に矯正刺激を施します。ただし、瞬間的な矯正刺激よりも、小さな刺激を繰り返すポンピング・マニピュレーション操作の方が有効かもしれません。

エストロゲン・セロトニン・副腎ホルモンと頭痛の関係は、「片頭痛・内臓,ホルモン」を参照ください。


2.首肩こりに関連する部位、C6‐T3

女性は、なで肩や首の筋肉が細いことが多く、不良姿勢による筋肉への負担が男性よりも大きくなるので、首肩こりに関連する部位(C6‐T3)も注目します。

首肩こりに関連する部位(C6‐T3)へのマニピュレーション・矯正刺激は、上部僧帽筋、肩甲挙筋、後頸筋につくられた過剰な緊張を緩和します。片頭痛への施術と共通するアプローチとして重視しています。


3.ストレスに関連する部位、T8‐T12

肩こりの症状を癒すためには、背部の圧迫感を軽減する手技が有効です。肩甲骨の可動性を改善するだけでなく、ストレスの軽減が促されるのかもしれません。

女性の頭痛と冷え性の関連は示唆されています。熱を生産する筋肉量が少ない女性は、より冷えを感じます。ストレスは過緊張をつくって冷えを増悪するので、ストレスに関連する部位(T8‐T12,とくにT10)に治療刺激を施します。

副腎は、副腎皮質と副腎髄質の2層から構成されています。副腎髄質からは、アドレナリン・ノルアドレナリンが分泌され、体のストレス反応などの調節をおこなっています。自律神経からの刺激が神経節細胞を介して髄質の細胞に伝わり、これらのホルモンが分泌されます。

副腎に関連する脊柱高位に施す「副腎ポンプ」という手技があります。肩こりにみられるストレスや疲労感を軽減する目的で、とくにT10に集中して、小刻みに軽いアジャストをおこないながら背部の圧迫感を軽減していきます。


施術効果をみて、さらに

生理に関連する女性の頭痛は、片頭痛とされます。片頭痛の傾向が落ち着くまでは、上記のように交感神経領域(C6‐L5)に集中して矯正刺激を施します。

そして、症状の改善をみながら、以下の副交感神経領域(C1‐C5,S)へと施術を進めていきます。この領域への施術は、緊張型頭痛への対応と類似したものです。

1. C1‐C5,上部頸椎への施術

2. S~,骨盤への施術


1.C1‐C5,上部頸椎への施術

片頭痛と緊張型頭痛を合わせ持つ混合型頭痛の人は少なくありません。緊張型頭痛への施術として、副交感神経の領域である上部頸椎(C1‐C5)のコリ感を直接的に癒していきます。

また、なで肩や首の筋肉が細く、頑固な首肩こりの場合は、胸郭出口症候群と同様の施術を施しながら、斜角筋を中心に緊張を緩和していきます。


2.S~,骨盤への施術

冷えを強く感じている女性には、骨盤と下肢への血流を促すことを目的に、仙骨への操作・矯正を施します。仙腸関節周辺には、症状の軽減に有効なツボが多数あります。とくに、副交感神経系の症状を整える刺激部位として、月経前症候群などに用います。

また、仙骨の裏には、たくさんの血管が密集しており、下肢への動脈が分かれる部位でもあります。そのため冷え性の改善にも有効とされます。


ライオン株式会社(2014)20〜40代女性の生理と頭痛に関する意識調査.https://www.lion.co.jp/ja/company/press/2014/pdf/2014094.pdf,(参照日2017年3月6日)

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